株式投資の魅力の一つに、「配当金を受け取ることができる」 という点があります。
特に、定期的に安定した収益を得たい投資家にとって、高配当株は魅力的な投資先となります。
しかし、高配当株を選ぶ際にはいくつかのポイントや注意点があります。
本記事では、配当狙いの投資戦略、高配当株の選び方、投資時の注意点 について解説します。
配当狙いの投資とは?
配当狙いの投資とは、企業が支払う配当金を目的に株式を購入し、長期的に安定した収益を得る投資手法 です。
配当投資には、主に以下の2つのタイプがあります。
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インカムゲイン重視の投資
- 株価の値上がりよりも、配当金を継続的に受け取ることを目的とする。
- 企業の安定性や財務状況を重視。
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配当+キャピタルゲインを狙う投資
- 配当金を受け取りながら、株価の上昇による利益も狙う。
- 成長性のある高配当銘柄を選ぶことがポイント。
高配当株の選び方
1. 配当利回りをチェックする
配当株を選ぶ際に最も重要なのが**「配当利回り」** です。
配当利回りは、以下の計算式で求めることができます。
配当利回り(%)= 1株あたりの年間配当金 ÷ 株価 × 100
例えば、株価が2,000円で、年間配当金が100円の場合、
配当利回りは5.0%(100 ÷ 2000 × 100) となります。
一般的に、配当利回り3~5%の銘柄が高配当株の目安とされています。
ただし、配当利回りが極端に高い銘柄(7%以上など)は要注意です。
一時的な株価の下落や、無理な配当政策の可能性があるため、他の指標も確認することが重要です。
2. 連続増配(増配実績)を確認する
高配当株を選ぶ際には、「過去に継続して配当を増やしているか」 もチェックすることが重要です。
安定して配当を増やしている企業は、財務が健全で利益を安定的に生み出している可能性が高いため、将来の配当も期待できます。
例えば、
- 日本企業なら「花王」「KDDI」などの連続増配銘柄
- 米国企業なら「コカ・コーラ」「ジョンソン&ジョンソン」などの配当貴族(Dividend Aristocrats)
特に、米国市場には25年以上連続増配している「配当貴族銘柄」 というカテゴリーがあり、長期投資に適した銘柄が多く存在します。
3. 財務健全性を確認する(配当性向・自己資本比率)
企業の配当が安定しているかどうかを判断するために、財務の健全性をチェックすることが重要 です。
配当性向(利益のうちどれくらいを配当に回しているか)
配当性向(%)= 配当金総額 ÷ 純利益 × 100
- 配当性向が30~50%の銘柄 は、利益の適切な範囲内で配当を出しているため、安定した配当が期待できる。
- 配当性向80%以上の銘柄 は、利益のほとんどを配当に回しているため、減配リスクが高まる。
自己資本比率(企業の財務の安定性)
自己資本比率が40%以上の企業は、財務が安定していると考えられます。
財務が安定していれば、不況時でも配当を維持できる可能性が高くなります。
4. 配当の継続性(減配リスク)をチェックする
配当狙いの投資では、「減配リスク」 に注意が必要です。
企業の業績が悪化すると、配当金が減額されたり、無配になる可能性があります。
減配リスクを避けるためにチェックすべきポイント
- 売上・利益が安定しているか(過去5~10年の業績推移を確認)
- 景気に左右されにくい業種(通信、食品、公共事業など)を選ぶ
- 無理な高配当を出していないか(配当性向が極端に高い銘柄は注意)
高配当投資の注意点
1. 高配当でも業績が不安定な銘柄には注意
一時的に配当利回りが高くても、業績が悪化している企業は減配や無配になる可能性がある ため、注意が必要です。
特に、過去に減配した履歴がある企業は慎重に判断する ことをおすすめします。
2. 税金の負担を考慮する
日本株の配当金には約20.315%の税金 がかかります。
さらに、米国株の場合は「米国の税金10%」+「日本の税金20.315%」の二重課税 になるため、税金面も考慮して投資を行う必要があります。
確定申告をすることで、「外国税額控除」を活用し、米国の税金分を取り戻す ことが可能です。
3. 分散投資を意識する
配当狙いの投資でも、特定の銘柄に集中せず、複数の銘柄に分散する ことが重要です。
また、株式だけでなく、債券ETFやリート(REIT)なども組み合わせることで、リスクを抑えながら安定した配当収入を得る ことができます。
まとめ|配当狙いの投資戦略を成功させるポイント
- 配当利回りは3~5%が目安。極端に高い利回りの銘柄には注意
- 連続増配銘柄を選び、安定した配当が期待できる企業に投資する
- 配当性向や自己資本比率を確認し、財務の健全性を重視する
- 減配リスクを避けるため、景気に左右されにくい業種を選ぶ
- 税金の負担を考慮し、外国税額控除を活用する
- 分散投資を行い、複数の高配当銘柄に分けて投資する
配当狙いの投資は、長期的に安定した収益を得られる魅力的な投資手法です。
適切な銘柄を選び、分散投資を行いながら、リスクを管理することで、配当を受け取りながら資産を増やすことが可能 になります。
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