株式投資をする上で、誰もが悩むのが 「どの銘柄を買えばいいのか?」 という問題です。
この答えを見つけるために、多くの投資家が活用するのが ファンダメンタル分析 と テクニカル分析 という2つの手法。
しかし、初心者の方の中には
- 「どちらを使えばいいの?」
- 「そもそも何が違うの?」
と疑問に思う人も多いはずです。
そこで、この記事では、ファンダメンタル分析とテクニカル分析の基本的な違いから、それぞれの具体的な使い方まで 分かりやすく解説します。
ファンダメンタル分析とは?
企業の業績や経済状況を分析し、「その会社の本来の価値」を見極める手法 です。
企業の収益力や成長性を数値化し、「この会社の株は現在割安か?それとも割高か?」 を判断するのが目的です。
ファンダメンタル分析で見るポイント
- 企業の財務状況
- 売り上げや利益が安定して成長しているか?
- 借金が多すぎないか?
- しっかりと利益を生み出しているか?
- 業界や市長の成長性
- その企業が属する業界は今後伸びそうか?
- 競合と比べて優位性があるか?
- マクロ経済の影響
- 景気が悪化すると業績に影響が出る?
- 金利が上がると、この企業には不利?
具体的な指標と見方
指標 | 意味 | 見るべきポイント |
---|---|---|
PER(株価収益率) | 株価が利益に対して割安かを判断する指標 | 数値が低いほど割安とされる(ただし業界による違いあり) |
PBR(株価純資産倍率) | 株価が会社の資産と比べて割高かを判断する指標 | 1倍以下なら「会社の資産価値よりも株価が安い」状態 |
ROE(自己資本利益率) | 株主の資本をどれだけ効率よく増やしているか | 数値が高いほど優良企業とされる(10%以上が理想) |
例えば、PERが異常に高い会社は、「すでに投資家の期待が高く、今後の成長がないと株価が下がる可能性がある」 という判断ができます。
また、PBRが低すぎる会社は、「市場から期待されていない=株価が割安」 とも考えられます。
テクニカル分析とは?
過去の株価の動きやチャートを分析し、「今後の値動き」を予測する手法 です。
ファンダメンタル分析が 「会社の本質的な価値」 を分析するのに対し、テクニカル分析は 「市場の動きや投資家の心理」 を分析するのが特徴です。
テクニカル分析で見るポイント
- 株価のトレンドを把握する
- 上昇トレンドなのか?下降トレンドなのか?
- 価格がどのラインで反発しやすいのか?
- 投資家心理を読み取る
- 多くの人が買いに入るポイントはどこか?
- 売りが加速するタイミングはいつか?
- チャートのパターンを活用する
- 過去の似たようなパターンが再現されるか?
- 「買いサイン」「売りサイン」は出ているか?
代表的な指標と使い方
指標 | 意味 | 見るべきポイント |
---|---|---|
移動平均線 | 過去の株価の平均を線で表したもの | 株価が移動平均線を上回ると「上昇トレンド」、下回ると「下降トレンド」 |
MACD(移動平均収束拡散手法) | 株価のトレンド転換点を探る指標 | MACDがシグナルを上抜けすると買いサイン、下抜けすると売りサイン |
RSI(相対力指数) | 株が買われすぎor売られすぎかを判断 | RSIが70以上なら「買われすぎ」、30以下なら「売られすぎ」 |
例えば、移動平均線の短期線(5日線)が長期線(25日線)を上抜けすると、「ゴールデンクロス」 と呼ばれる買いサインが発生します。
逆に、短期線が長期線を下抜けすると、「デッドクロス」 となり、売りサインと判断されることが多いです。
ファンダメンタルとテクニカル、どっちを使うべき?
それぞれの手法の特徴を整理すると、
ファンダメンタル分析 | テクニカル分析 | |
---|---|---|
何を分析? | 企業の業績や市場環境 | 株価の動きや投資家心理 |
主な指標 | PER、PBR、ROE など | 移動平均線、MACD、RSI など |
向いている投資 | 長期投資 | 短期売買 |
得られる情報 | 「どの銘柄を買うか?」 | 「いつ売買するか?」 |
結論として、
✅ 長期投資ならファンダメンタル分析が必須
→ 「この企業は今後成長するか?」 を分析し、割安な銘柄を選ぶ
✅ 短期売買ならテクニカル分析が重要
→ 「売買のタイミングは適切か?」 を判断し、効率的に利益を狙う
✅ 多くの投資家は両方を組み合わせる
→ 例えば、「ファンダメンタル分析で優良銘柄を選び、テクニカル分析でエントリータイミングを決める」 という方法が有効です。
まとめ:ファンダメンタル分析とテクニカル分析を使い分けよう
- 「どの銘柄を買うか?」 を決めるなら ファンダメンタル分析
- 「いつ売買するか?」 を決めるなら テクニカル分析
- 投資スタイルに合わせて両方を組み合わせるのが理想
自分の投資スタイルに合わせて、適切な分析方法を活用していきましょう。
また、投資初心者の方や短期で利益を出したい方には投資顧問の利用をおすすめしてます。
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